携わった仕事に誇りを持てる環境
前職も IT 業界から i Nations へ。品質管理部でアプリケーションのテストや Google アナリティクス導入支援を担当する松﨑さんに、電力自由化に伴う大規模プロジェクトでの誇りと、職種の垣根を越えてフラットに意見を交わせる環境について語ってもらいました。
Profile
品質管理部
松﨑 信太郎
前職も IT 業界の出身。アプリケーションのテストや Google アナリティクスの導入支援を担当している。おしゃべりが好きで雑談しがち。AI の扱いに悪戦苦闘中。休日はロードバイクに乗ったり体を動かすのが好き。
─ Q1. これまで携わった仕事の中で、特に誇りに感じているものは何ですか?
これまで10年以上、様々なアプリケーションや通信システムのテスト業務に携わってきましたが、中でも特に誇りに感じているのは、2016年の「電力小売全面自由化」の際に担当した、消費者向けの電力会社診断サイトのテストプロジェクトです。 これは、ユーザーが自分に一番合った事業者を選べるようにするためのサイトだったのですが、テスト項目を作成するにあたり、単なるシステム的な動作確認だけでは不十分でした。 そのため、私自身が電力に関する法律や独自のルールを一から学び、仕様に落とし込んでいく必要があり、これまでのテスト業務とは全く違うアプローチが求められました。 加えて、制度開始のタイミングに合わせたリリースだったため、納品までの期間が非常に短く、かつてないほどの高稼働になり本当に大変でした。 しかし、未知の領域を必死にキャッチアップしながら、無事に期限内に高品質なものを納品しきったことは、大きな達成感とともに今でも強く思い出に残っています。
─ Q2. なぜそれを誇りに感じるのですか?
最大の理由は、過酷な状況下でチーム一丸となって「やり遂げた!」という達成感をメンバーと深く共有できたからです。 当時、私は2〜3名という少人数のテストチームのリーダーを務めていました。未経験の法律分野のキャッチアップに加え、圧倒的な短納期ということで、チーム全体が非常に高い稼働状況にあり、肉体的にも精神的にもハードな日々が続いていました。 しかし、そんな厳しい環境の中でもチームのモチベーションを切らすことなく、無事に納品を完了させた瞬間、メンバー同士で「やり遂げたね!」と喜びを分かち合うことができました。 リーダーとしてチームを牽引し、この困難なプロジェクトを最後まで完走できたことは、私自身のキャリアにおいて大きな自信と誇りになっています。
─ Q3. その仕事に、どこまで自分の裁量・意見が反映されていましたか?
テストチームのリーダーとして、テストの進め方を取り仕切ることはもちろんですが、テスト項目や仕様書には書かれていない部分でも、かなり自分の意見を反映させることができました。 特にこだわったのは、サイトのデザインや文言です。一般の消費者の方が「自分に合った電力会社を選ぶ」という目的のサイトだったので、単に仕様通りにシステムが動くかどうかだけでなく、常に「エンドユーザーの視点」で画面を見ることを心掛けました。 実際にテストを進める中で、「ここは見づらいな」「この文言だとユーザーは迷ってしまうな」と感じた部分は、積極的に UI 担当者に共有し、改善提案を行いました。 結果的に私のフィードバックをかなりの部分で実際のデザインや仕様に反映していただくことができ、テストエンジニアという枠を超えて、サービス自体の使い勝手や品質向上に大きく貢献できたと感じています。
─ Q4. その成果を、会社やお客様からどのように評価してもらえましたか?
バグを未然に防ぎ、仕様通りにシステムが動作することを担保するのはテストエンジニアとして当然の責務ですが、それ以上に嬉しかったのは、開発チームからの評価です。 前述の通り、私は単なるバグ出しにとどまらず、エンドユーザー視点で「ここが見づらい」「わかりづらい」といった意見を開発チームに積極的に共有していました。 そうした姿勢に対して、開発メンバーから直接「いつも助かってるよ」という言葉をかけてもらえたんです。 言われた通りにテストをこなすだけでなく、より良いサービスを作るためのパートナーとしてチームに貢献できていると実感でき、非常に大きなやりがいを感じました。
─ Q5. 松﨑さんだったら他の会社で同じ仕事をしていたとしても、同じように誇りを持てたのではないですか?
おそらく、他の会社では同じように誇りを持つことは難しかったと思います。 というのも、当時の環境は「テスト担当という立場であっても、UI やデザインに対して積極的に意見を言いやすく、かつそれを真摯に受け入れてもらえる」というものでした。 もしそれが、ガチガチのトップダウンであったり、部署間の壁が厚い縦割りの組織であったりしたら、エンドユーザー視点での提案も「仕様外のことだから」と弾かれてしまい、同じように動くことは不可能だったはずです。 仕事に限った話ではありませんが、職種や立場の垣根を越えて、他のメンバーと日頃からフラットにコミュニケーションが取れる環境だったからこそ、あの成果が生まれ、私自身も深く誇れる経験になったのだと確信しています。
─ Q6. チームやまわりの人は、その仕事にどう関わってくれましたか?
全体として非常に高稼働なプロジェクトではありましたが、お互いに助け合う意識が根付いたチームでした。 私自身はテストチームのリーダーとして、メンバーの負荷が限界を超えないよう、できる限り稼働を抑えられるようにプロジェクトマネージャー(PM)と業務量やスケジュールの調整を行うよう努めました。 一方でチームメンバーたちも、ただ自分のタスクをこなすだけでなく、担当業務が早めに消化できた際には自発的に他のメンバーのフォローに入ってくれました。 誰か一人に負担が偏ることなく、まさにチーム一丸となってこの過酷な状況を乗り切れたのは、まわりのメンバーの自律的で献身的なサポートがあったからこそだと深く感謝しています。
─ Q7. その経験があったから、今の仕事への向き合い方で変わったことはありますか?
はい、当時の経験は今の仕事にも直結しています。 現在担当している Google アナリティクスの導入支援でも、常に「エンドユーザーやお客様の視点に立つ」ということを一番に心掛けるようになりました。 お客様から私たちにご依頼があるということは、単に「ツールを入れたい」わけではなく、その背景に必ず「データを使ってこういう課題を解決したい」「こんな目的を達成したい」という想いがあるはずです。 ですから、言われた通りに作業をするのではなく、お客様が本当にやりたいことは何なのかをできるだけ深く理解し、把握するように努めています。 もちろん、お客様の真意を引き出し、形にしていくのは決して簡単なことではありません。実際、難しさを感じる場面も多く、私自身まだまだ勉強中の身です。 それでも、過去のプロジェクトで「視点を変えることの大切さ」を学んだからこそ、これからも常にお客様の「やりたいこと」に一番寄り添えるパートナーであり続けたいと思っています。